本番直線の6年生の秋、塾では学校ごとの模試を開催します。わが子が第一志望校の模試で想定外の悪い点数を取ってしまい、本人が自信を失くすこと、よくあることです。そんな時、保護者が取り乱すようなことがあっては、わが子の不安が倍増してしまいます。もし模試で失敗したらどうすべきか・・・
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直前の第一志望校の変更はもっとも危険
娘は本番直前10月の模試で、第一志望校女子学院の合格率20%を出しました。それまで60%や70%の合格率を出していたので本人は相当凹みました。親として、志望校を変えるべきかと不安な気持ちがよぎりましたが、たった一回の模試の結果で、しかも直前に目標がぶれてはいけないと思い、初心を貫きました。
志望校を変えることは、今まで長きにわたり女子学院を見据えて対策してきた努力が報われません。今までやってきたことを信じて、どうして今回は失敗したのかをよく見直せばよいのです。
塾の担当教師がいうには、直前の模試の結果次第で志望校を変える家庭は少なくないそうです。
しかし、残された時間はわずか。直前になって志望校を変更すると、対策も新たな志望校に合わせて見直さなければなれません。志望校を変えたところで、やりきったと思える対策は間に合わないかもしれません。
塾が実施する模試は、それまで蓄積されたそれぞれの学校の傾向を反映して作問されます。そのテストで点数がとれないと不安になりますが、今までの模試では合格圏内に届いていました。実際の入試で何が出題されるかは塾の先生にもわかりません。たった一回の模試であきらめてしまうのは、本番を前にして逃げるように思います。
模試は、本番に備えて弱点を教えてもらうための練習です。結果が悪かった時にやるべきことは、志望校変更ではなく、失敗した模試で見えた弱点の克服です。
テストをしっかり見直して、どこで点数を落としたのか、本番で落とさないためには何を復習したらよいのかを見極めるヒントを得たととらえましょう。
不安ばかりを抱えて過ごすのは、もっとも悪い時間の過ごし方です。それまでの実力もよく考え、志望校の見直しが本当に必要かどうかは慎重に検討しましょう。
模試での失敗の数だけ本番に強くなる
例えば時間配分
子どもがよくやってしまうミスとして、時間配分のミスがあります。わからない問題に焦ってしまい、思いの外時間を費やし、解ける問題に手がまわらなくなってしまう。模試で時間配分を間違えたのであれば、これが本番ではなく模試で良かったと考え、入試当日に同じミスをしないように対策を立てればよいのです。
入試問題は必ずしも最初の問題から解くのではなく、わからないと思った問題は飛ばして、出来そうな問題から解いていく。
限られた時間を効率的に使うために、ひとつの問題ばかりに時間を割いてしまわない。塾の先生も口をすっぱくして、日頃から子ども達に伝えています。しかし、いざその場面に出くわした時、先生の教え通りにできる子ばかりではありません。模試で失敗することによって、先生の注意を実感し、次の機会には注意できるように成長します。
模試での失敗の数だけ、本番では一回りも二回りも強くなります。模試は、その結果に一喜一憂するのが目的ではなく、本番当日の模擬練習です。失敗を生かせばよいのです。
間違いを修正する作業は、子ども一人では難しい
模試で発覚した弱点、本番までに克服しなければなりません
でも、間違えた問題をやり直すことは、大人でも気がのらないもの。後回しにしているうちに、すぐに次の模試がやってきて見直しが溜まっていってしまいます。12歳の子どもですから、大人や保護者の助けが必要です。
塾の先生に相談するのもよいかもしれませんが、たくさんの子どもを抱えています。ひとつふたつの質問には丁寧に答えてくれても、わが子だけに時間を割いて指導してもらうのは難しいでしょう。
一番のサポーターである保護者が見直して、どこをどうすればよいのかを一緒に考えてあげましょう。もし難しいようなら、信頼できる家庭教師をお願いするのもひとつの方法かもしれません。
わが家は、サピックスの個別指導PRIVATO(プリバード)を利用していました。集団学習と個別指導、どう利用したかなど詳しくは、以下↓の記事をご覧ください。
実際に通っている塾に、個別指導体制があれば相談してみるのがよいと思います。ママ仲間や先輩ママなどに、親身になって教えてくれた先生の話しなども聞き出してみるのもよいかもしれません。
なかなか相談できる知り合いがいなくても、インターネットで調べれば中学受験の家庭教師や個別指導をしてくれるところはたくさんあります。説明会や体験会などが頻繁に行われています。個別指導は、会社の規模の大小に関係なく、ひとえに信頼できる先生との出会いにかかっています。
評判や噂だけに惑わされず、ご自身の目で確かめましょう。集団学習ではフォローしきれず、今一歩というところで目標を逃してしまわないよう、最後にしっかり仕上げましょう。