中学受験の準備にあたって、小学生の生活は大きく分けて低学年と高学年の過ごし方ではまったく異なります。前半の低学年のうちは、自由な時間がたくさんありますが、この時間を後半の受験準備につなげるためには、やっておかなければならないことがあります。
目次
一つ目、決めた課題はやり遂げる
公立小学校の宿題は無いに等しいレベルです。帰宅後時間をもてあます子どもは、テレビを見て、ゲームをして、youtubeに釘付けでダラダラと過ごしています。この過ごし方が習慣化してしまうと、やらなければいけないことを後回しにする癖がついてしまいます。
低学年のうちは外遊びをいっぱいする、好きなピアノや野球、水泳などに真剣に取り組む、通信教育などの【進研ゼミ小学講座】 やZ会 小学生向け講座、スタサプ など何かひとつ決めた課題に取り組ませましょう。
時間や期日を守ってやらなければいけないことに取り組むには、幼くても我慢しなければいけないこともありますし、嫌だと感じることもあります。頑張れたという経験を積んだかどうかは、小学校高学年の生活に大きく影響します。ある日突然、
「さあもう4年生だから、今日から勉強するよ。」
と大人の考える工程表を突きつけたところで、ローマは一日にしてならず、昨日まで許されていたことが許されなくなってしまうと、子どもは抵抗します。
二つ目、規則正しい生活習慣を身につける
早寝早起きを軸に、食事もしっかり食べること、時間を守って勉強する、翌日の準備は前夜に自分できちんとするなどの習慣を低学年のうちにつけましょう。
カンタンなことのようで、これらの習慣を子どもに修得させるのは意外に骨が折れます。特に男の子。毎日のことですから親の根気も必要です。親がテレビを見ていて、
「早く寝なさい。」
と口先だけで言ったところで従いません。寝る時間を守らせるには、時間になったら寝る環境を整え、部屋を暗くして親が寝てしまうなどの作戦も必要です。
課題をやらなければ、本人と相談して課題に取り組む時間を決め、決めた時間には必ずやらせましょう。2、3日はやっても長くは続かずグジグジ言いだすかもしれません。しかし、泣いてもわめいても決めたことは守らせましょう。
親も毅然とした態度で方針を崩さないことです。子どもは、どうあがいてもやらなければいけないんだと観念します。
最初のうちは親も隣に座って新聞や本を読んだり、必要な書類を記入する時間などに当て監視しつつ、
「今日の宿題はどんなかな? (嘘でも)綺麗に書いたね、こんなこともできるんだ? ママが子どもの時より難しい問題やってるね。」
とほめれば、この時間が楽しいと思ってくれます。この方法が効くのは小学生までですが、褒められれば嬉しいので、いずれ自ら取り組むようになります。最初は親が期待するほどの時間もたないかもしれませんが、徐々に長い時間取り組めるようになり、成長とともに一人でできるようになります。
ちなみに小学生はリビングで勉強する方が成績が伸びると言われています。確かにそうだと思います。その理由は以下の記事↓でご紹介しています。
三つ目、例外を簡単に作らない
何に関しても、子どもがぐずった時など、
「今日だけは、特別だからいいよ。」
と簡単に例外を作らないことです。もちろん具合が悪かったり、やむを得ない事情もあると思いますが、時間になったら寝る、勉強の時間は机の前に座る、宿題は期日までに仕上げるなど、基本的に例外を認めない一貫した親の態度は、子どもに大切な約束なんだという重要なメッセージを与えます。
子供がグジグジ言い出すと、親も疲れてしまって面倒になり、つい今日だけはいいかという気持ちになりがちです。よほど具合が悪いなどの事情が無い限り、一度崩すと簡単に崩れやすくなってしまうことを肝に銘じておくことです。子どもはゴネればやらなくて済むかもしれないと見透かしていますよ。
四つ目、忘れ物は本人に恥をかかせること
忘れ物をした時は、学校などで本人に大いに恥をかかせることです。
みんなの前で自分だけが注意されたり、道具がなくて作業ができないなど本人が困らなければ直りません。一回や二回のお叱りでは直らないかもしれません。根気よく先生に怒ってもらうなど、恥ずかしい経験こそが特効薬です。
最初のうちは、親と一緒に時間割を揃えたり、連絡帳の中身を確認したりすれば、すぐに自分で出来るようになります。自分で準備しないのは、やらなければママがやってくれるとか、困った経験が不足しているからです。
声がけはするにしてもほおっておくことです。本人の自覚をうながすためには、決して親が学校に届けたり、前もってランドセルに入れておかないことです。
小学校高学年に突入すると、受験準備が忙しくなり時間的に余裕がなくなります。日中は小学校に行き、夕方から夜8時9時まで塾に行くか、塾がない日は膨大な宿題に追われます。
親が言わないと宿題をしない、前もって自ら学校や塾の準備が出来ないようでは中学校受験は乗り越えられません。