渋谷幕張中学では中学3年生の9月、希望家庭のみですがニュージーランドからの短期留学生を2週間受け入れるプログラムがあります。わが家は息子のたっての希望で中1の女の子を預かりました。ここではその時の様子をご紹介します。
中学3年生の3月(高校生になる直前)には、全員参加で2週間ニュージーランドでホームスティをするプログラムもあります。息子のニュージーランド体験記は文末でご紹介します。
目次
ニュージーランド生の生活のお手伝い
毎年50名ほどの生徒が、ニュージーランドから渋谷幕張中学を2週間訪問します。年齢は10歳くらいから13歳くらいまで。ホストファミリーに手をあげた家庭に一人ずつ宿泊し、我が子と一緒に学校に登下校します。
息子は学校内の指定場所にニュージーランド生を送り届け、通常通りの学校生活を送ります。ニュージーランド生は毎日ぎっしり組まれたプログラムがあるので別行動です。渋幕授業に参加する日、近隣のインターナショナルスクール訪問する日、幼稚園訪問、ディズニーランド、台場シティなど毎日日本を満喫します。
そして夕方には、引き取って一緒に帰宅します。夜と週末は私たちホストファミリーと過ごします。
息子はニュージーランド生がやってくる前には、自ら部屋の掃除をし、洗濯物を入れるカゴを用意し、welcomeポスターも作りました。そしてやってきたニュージーランド生に、お風呂やトイレの場所、使い方などをキレイな英語で説明しているではありませんか。
留学生受入にインターネット英会話レッスンが役立った
短期とはいえ、留学生を受け入れるからには英語が話せないと困るのではないかと心配でした。息子は中学に入って初めてabcから勉強しました。私は二十数年前に2年間アメリカに住んだ経験があるので、中坊には負けない自信がありましたが、込み入ったことを説明する自信はありませんでした。
実際に留学生がやってきて、私は驚くほど喋れなくなっていたことに気づきました。しかし、息子が驚くほどキレイな発音で喋っていることにもっと驚きました。
実は、息子は1年ほど前(中2の夏)に、
「英語がしゃべれるようになりたい。」
というのでオンライン英会話を始めました。インターネットを使って、自宅で英会話のレッスンを受けることができるサービスです。
毎日部活があるので塾や英会話教室に通うのは難しいため、自宅で空き時間にインターネットで英会話レッスンを受けることにしたのです。当初は、明らかに私の方が上手だったのに、あれから1年息子は努力の甲斐あって、私の英語力を遥かに超えていました。息子の英会話レッスン体験については、以下の記事↓をご覧ください。
一生ものの経験
息子は、一緒に登下校している部活仲間にニュージーランド生を紹介したり、自宅ではトランプをしたり、wiiをしたり、けん玉を教えてあげました。週末にはサッカー部で同じように受け入れている家族と合流し、スカイツリーに行ったり、回転寿司を食べに行ったり、ボーリングをしたり、サッカーの公式戦の応援に連れて行ったりしました。
2週間一緒に過ごしている間に、ニュージーランドのことをいろいろと教えてもらいました。ニュージーランドは水不足の国なので洗濯は週に一度、シャワーもほんの3、4分で上がる、早寝早起きが一般的、お弁当にはスナックやフルーツをメインに持っていくなど、文化の違いを知りました。
心配だったのは、電車を利用することです。毎朝登校時に東京駅から京葉線に乗りますが、決まって発車ギリギリの時間になってしまい階段を駆け降ります。京葉線はホームが非常に深いので階段がたくさんあります。
彼女が住んでいる家は田舎ということもあって、主な交通手段は車、電車にはほとんど乗らないそうです。自宅は平屋建てで階段の昇り降りにまったく慣れていません。息子はダダダダダッと階段を駆け降りて電車に飛び乗るのが日常茶飯事ですが、ニュージーランド生は手すりにつかまらないと怖いらしく、階段を降りるのに時間がかかります。転げ落ちたりしないか心配でした。なんとか2週間無事に電車に飛び乗ったようです。
食事やお弁当の世話は私の仕事でした。前もって前年の受入経験者との交流会も開かれていましたから、こんなものを作ったら喜ばれたとか、喜ばれなかったとか、こんなエピソードがあったとかたくさんの経験談を聞く機会が準備されていました。参考にしつつ、実際に家に来た子の好みを聞いて対応しました。
上手に英語が喋れなくても、一緒にスーパーに連れて行って食べたいものを購入したり、苦手なものを聞いたりしながら対応しました。それでも認識違いもありました。例えば、お寿司が好き、特に回転寿司が喜ばれるというので連れていきました。しかし、彼らのいう寿司は、すし飯にアボガドやツナ缶が巻かれたものを意味するらしく、生の魚はほとんど食べれませんでした。
折角異国に来ているのだから、いろんな所に連れていってあげよう、いろんなことを体験させてあげようと思い、たくさんのことを企画しました。本人は、毎日あちこちに連れて行かれて疲れたかもしれません。最後の別れには、涙を流して寂しがってくれました。私たち受入側にとっても多くのことを学ぶ貴重な体験でした。
渋幕中3の全員参加プログラム、ニュージーランド短期留学の様子は、以下の記事をご覧ください。