決して忘れられないサピックスの社会科教師

娘と息子、あわせて6年間サピックスにお世話になり中学受験しました。担当教科のそれぞれプロフェッショナルな先生方に教わり、やりぬく力をつけてもらいました。その中の一人、息子が大好きだった社会科の先生をご紹介します。

男性のイラスト入試当日の塾講師の激励

6年生の1月年明け早々には埼玉県千葉県の受験がスタートし、2月1日には都内が一斉に受験モードに入ります。塾の先生方は分担して、早朝から試験会場の学校に出向き、子どもたちを迎え一人一人に声をかけ握手し励まし試験会場にと送りだします。これを激励といいます。

これはサピックスに限ったことではなく、塾という塾の講師が試験会場の正門近くに列を作ります。他の塾よりも目立つ場所を確保するために、先生たちは相当早くから場所取りをするそうです。

女子は1月の浦和明の星女子中学、男子は1月の渋谷幕張中学や市川中学が、2/1の最難関校を受験する前の前哨戦として位置づけられており、当日の朝はサピックス、四谷大塚、早稲田アカデミー、栄光ゼミナールなど、のぼり旗がずら~っと並びます。
毎年ニュースになりますが、千葉県の市川中学も3000人~4000人の児童が幕張メッセで受験します。ここでも相当数の先生方が出迎えてくれます。

子どもは自分の通う塾の先生の前に行き、知っている先生、知らない先生(通っていない校舎の先生もいるため)に係わらず、片っ端から握手して、これまで努力をしてきたから力を発揮できるよ!と励まされ、試験会場にと消えていきます。

男性のイラスト熱い激励

渋谷幕張中校の入試の朝、息子は門を入るとサピックスの先生方の激励の波の中をかき分けながら、いつも教わっていた社会科の岡本先生の前まで行きました。

岡本先生はひざまずいて息子の目線まで姿勢を落とし、肩を力強く抱いて声をかけて励ましてくれました。私は遠くから一部始終を見ていましたが、何を言われているのかは聞こえません。しかし、1月下旬真冬の寒い朝にも係わらず、岡本先生は汗をぐっしょりかいている様子から、先生の熱意は伝わってきました。

「おかぽん(岡本先生)大好き。」

と日頃から息子が話していた意味がよくわかりました。岡本先生は、息子の第一志望校はまさに渋谷幕張中だということ、息子の成績からはなかなか難しい位置にいることも知っています。でも、息子は先生の体中からあふれる元気と勇気をもらって怖いもの無しという気持ちで送り出して頂きました。
しばらく遠くから岡本先生を見ていると、一人一人子どもの目線まで姿勢をおとし、それぞれの子に熱心に言葉をかけていました。汗びっしょりだったのは、そのためだったのです。

岡本先生は、当時サピックス東京校の室長。日頃不安に感じたことなどを相談すると、すぐに講師の目線から見た現実や意見をくれて、こちらの希望を確認しつつ対応してくれました。他の保護者からも絶大な信頼のある先生でした。

岡本先生の熱心さは、日頃の授業からも子どもたちに伝わっていたようで、おかぽんがこんなことを言った、このプリントをくれたなど、しばしば話題に上がっていました。

サピックスには、岡本先生を筆頭に子どもが影響を受けた先生は何人もいました。先生を信じてついていけば間違いないと思わせる受験のプロ集団でした。後日、息子は渋谷幕張中学の合格を頂き、サピックスに良い報告ができました。

以下の動画は、【中学受験専門】個別指導塾ドクターがYoutubeに掲載している渋谷幕張中学校の試験当日の朝の風景↓です。サピックスの先生方は写っていませんが、雰囲気が伝わるので、是非、ご覧ください。

【出典】https://www.youtube.com/watch?v=mIeMyUt-qJY
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