学校に行けなくなってしまう原因、最初はほんの些細なことから

もしわが子が学校に行けない精神状態になってしまったら、親に何ができるのだろうか? ある教師が、最初はほんの些細なことがきっかけであることが多いと話してくれた言葉、重みを感じました。

女性のイラスト受験終了から中学入学まで

2月上旬にはとにもかくにも受験が終わり、4月入学式まで約2ケ月間、子どもは慌ただしい受験勉強が終了し、ゆったりと時間が流れます。あれほど毎日塾と宿題に追われた日々が嘘のように、脱力感にどっぷり浸ってしまう子、遊ぶぞ~と張り切る子、それぞれの春がやってきます。

「入学するまでに、これをやっておいてください。」

とどっさり宿題を渡す学校がある一方、息子の合格した渋谷幕張中学校は

「いろんなことを我慢して長く受験勉強に追われていたと思いますから、本を読んだり友達と遊んだり好きなことをたくさんやって入学してください。入学したら忙しいですよ~。」

という学校もあります。

通っていた塾によっては入学までの期間、英語の講座を受けませんかと勧誘されることもあります。中学から始まる英語に遅れをとらないようにと、早速、英語塾に通わせる家庭も少なくありません。

女性のイラスト些細なことでもそのままにしない

4月よいよ新入生、仮に第一志望校ではなかったとしても、親子共々新しい学校や生活に期待が膨らみます。子どもは、緊張とワクワク感とが同居した状態で学校生活がスタートし、部活動、遠距離通学、本格的な英語教育とまた忙しくなります。

入学した学校は、第一志望、第二志望に係わらず、実際に通ってみると外からは見えなかった良い点、悪い点も見えてきます。

多くの場合は、気に入った点も気に入らない点もみつけながら楽しんでいますが、いろんな理由で学校に行けなくなってしまう子も出てきます。ある中学校教師が話してくれたことがあります。

「最初はちょっとしたことがきっかけで一日学校を休んでしまい、その頻度が増えると勉強に遅れを感じ更に休んでしまう、休みがちになってしまと、学校に行きにくくなり、やがて行きたくなくなり、極自然と不登校になってしまうケースは珍しくありません。」

息子の小学校時代のお友達にも、新たに入学した中学校にだんだん行けなくなり、とうとう引きこもってしまった子がいます。最初は1日2日と学校を休んだことに始まり、1週間になり1ヶ月になり、そのうちにまったく行かなくなってしまいました。

母親が食事を摂らないのは身体によくないからと、部屋の前に食事をおいてあげるようになってからは、食事さえ自室で一人で食べるようになってしまったそうです。

家族と顔を合わせることもなく、お風呂も家族が留守中に利用し、まったくコミュニケーションがとれないとママは嘆いていました。中学校は卒業したものの、高校に進学もせず、引きこもったまま。もちろん親として出来ること、考えられること、手を尽くしたそうです。

はじめは、ちょっと具合が悪いから休んだだけと軽く考えていたのに、気がつけば繰り返し休むことが日常になってしまった。友達や先生も会いにきてくれたり、親も一生懸命にフォローし、明日こそは明日こそはと思っているうちに、容赦なく時間は過ぎ、もう何年にもなる。

友達とワイワイするのが楽しい年頃に、学校に行けなくなってしまうのはカンタンな問題ではありません。初期の段階では、まさか引きこもってしまうなんて想像もしなかったことと思います。最初から簡単に考えず、気持ちや思いをよくよく聞いてあげなくてはいけないのだと思いました。カウンセリングや専門家も親身になって助けてくれると思いますが、もっとも身近な家族に、日頃から心を開ける関係にあることも重要だろうと思います。

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