嫌々勉強していたので、まったく成績は伸びませんでしたが、受験本番2ケ月前に、「これではどこにも合格しない。」と本人が気づいた結果、一気に成績を伸ばしました。
本人の気持ち次第で変わる
息子が小2の頃、サッカーのコーチからご自身の中学受験の話を聞いて驚いたことがあります。彼は既に慶應大学の4年生、就職も決まってアルバイトで息子たちにサッカーを教えていました。
コーチがまだ小学生だったある日、突然
「あなた明日から塾だから、学校が終わったら行きなさい。」
と母親に言われたそうです。本人はとても嫌だったそうですが、それから決まった曜日には仕方なく塾に通う生活が始まりました。しかし、とにかく嫌々だったので、6年生になっても勉強もせず成績は悪かったそうです。
そして本番まであとわずかとなった6年生の12月に入った頃、最後の模試の結果を見て
「ヤバイ、俺、40台の偏差値じゃあ、どこも受からない。」
と思い、そこから本番までの約2ケ月間猛勉強したそうです。結果的に受けた学校はすべて合格し、慶應普通部の補欠合格もとったそうです。母親はよく、
「あなたは本番に強いよね。」
と言ってくれたそうです。大人になった今思えば、何の根拠もないのに、母親の言葉を真に受け
「俺は本番に強いんだ~。」
と単純に思い込み試験当日を迎えたそうです。
男の子の最後のねばりは、素晴らしい集中力を発揮するという話はよく聞きますが、本人さえその気になれば、巻き返しも夢ではないと思いました。
親は勉強しなさいと怒るよりも、本人をその気にさせてあげること、自信を持たせることが仕事なのだと改めて実感しました。