中学受験で第一志望校に合格できる割合は3割だそうです。わが子を第○志望校だったら行かせますか?
志望校に序列をつけない
第一志望校に合格できなかった場合、多くの家庭は第3、第4志望校であっても、合格した学校に入学するケースがほとんどです。
一般的に第一志望校は、より偏差値の高い上位校に定めていると思いますが、偏差値だけでは計りきれない充実した教育をしている学校もたくさんあります。子どもには、日頃から第一志望校だけを高評価で話すのではなく、その他の受験校の特徴やよい点なども話してあげましょう。
受験する前から、第2志望校以下にあまり序列をつけないのも大人の配慮です。
もし納得がいかないまま合格した中学校に入学するくらいなら、公立中学校に進み、高校受験で新たなチャレンジをする方法もあること、その選択をした場合には、新たな準備について教えてあげましょう。
小学生が自ら高校受験に照準を変更
私のママ友のお子さんA君は、第1、第2志望校に不合格でした。第3志望校には合格したものの、本人とよく相談したところ、
「僕は高校受験でもう一度チャレンジする。」
と12歳の男の子が自らはっきりそう言ったそうです。母はもちろん
「第三志望校もいい学校みたいだから行っていいんだよ。」
と話してあげたそうですが、本人の固い意志により公立の中学に入学しました。自分の意志ではっきり選択できるのは頼もしいです。
中学受験では第1志望校の慶應普通部に不合格でしたが、3年後には慶應高校に合格し、慶應大学へと進学しました。
納得がいかなかったが第三志望校へ入学
また別のママ友のお子さんB君は、上位校ばかりを受験し第一志望、第二志望校を落としてしまいました。上位校ばかりを受験したのは、よく勉強し成績にそれだけの自信があったからです。合格した第三志望校も、世間から見たら紛れもない難関校ですが、本人は納得していなかったそうです。入学して夏くらいまでは、
「辞めてやる。」
とよく言っていたそうです。ママは何と言ってあげたらいいのかわからないまま、時間の経過とともにその傷みは和らいでいったそうです。やがてクラブ活動も勉強も充実した日々を送り、6年後には一橋大学に進みました。
子どもの気持ちの切り換えも親の仕事
思い通りの結果が得られなかった時、12歳の子どもには目の前の結果しか見えていません。
これからばんかいのチャンスは何度でもあること、受験は運も大きいこと、結果より努力をしたことが何よりもの財産であること、子どもの頃に思い通りに行かないことがあっても、大人になってとても偉大になった人の話など、むしろ思い通りに行かなかった時こそ、得るものが多く成長することを教えてあげたいものです。
親がガックリした顔をしていたのでは、子どもは気持ちを切り換えられません。親はガンと大きく構えて包み込んであげるのが仕事です。子ども自身に影響力のある人、よく面倒を見てくれた塾の先生や、野球の監督、祖父母などにも励ましてもらうようにこっそり手を回すのもよいでしょう。
私のママ友にも第一志望校が不合格だったお子さんが何人がいました。結果が出た後の彼女たちの感想は、
「いつまでも引きずって吹っ切れないのは、私かもしれない。」
と言っていました。頑張った子どもほどショックが大きく立ち直るのに時間がかかるケースもありますが、意外に子どもはケロッとしていて、親がふっきれないケースも少なくないみたいです。
どんな結果であれ、これからもずっと応援していることを伝えたら、いつも通り接してあげましょう。間違ってもくどくど、あの時のあれが悪かったとか、これがいけなかったなどということはやめましょう。
もし、わが子の努力不足だと思う部分が大きければ一緒に大いに反省し、これからどうしたらよいのかを話し合い実践していかせるのも親力にかかっています。