子どもを塾に通わせていることで安心している保護者は思いの外多いように思います。塾代を価値ある投資にするため、子どもが塾に入ったら、親がすべきことをご紹介します。
必要なのは本当に価値ある塾通い
受験するしないに係わらず、子どもが小学生高学年ともなると、どこの塾がいいとか悪いとか、誰は行っているとかいないとか、お母さんたちの話題はもっぱら塾の話題になります。
受験準備に入る家庭はもちろん、まわりがみんな行き始めたからという理由で、多くの家庭で塾通いがスタートします。しかし、
塾に通い始めたからといって、親の思い描くような勉強をわが子がするかどうかは別問題です。
与えられた宿題など、きちんとやる子がいる一方で、やらない子もいて、決まった曜日に塾に行くだけと子もいます。そういう家庭は、遅かれ早かれ通うのが大変だとか、勉強についていけないとか、さまざまな理由でやめたり転塾したりします。
まわりに流され塾通いを始め、勉強しないと言ってやめる、もっともやってはいけないパターンです。形だけでも塾に通うかどうかは本人と相談して決めること! 親が通わせたいなら、本人がその気になるように導くのが親の仕事です。一端通い始めたら、やりぬくことがもっとも重要です!
塾に入ったらするべき親の仕事、それは学習の習慣化
一番注意したいのは、親は高い月謝を払って塾に通わせているからといって、勉強は塾任せにすることです。子どもの学力は伸びません。
塾での数時間の授業だけでなく、先生が出した宿題を、いかに家庭できちんと復習するかによって学習したことが定着します。
家庭では毎日学習する時間を設けて、その時間はテレビをつけない、宿題を優先するなど、ルールを決めて家族の協力のもと、毎日例外なく実施することです。
帰宅したらすぐ、ご飯の前、おやつの後、宿題する時間を決めて、四の五の言っても守らせることです。今日は特別だからやらなくていいよねなどと、簡単にやらないことを許したりせず、体調が悪い日以外は、学習時間を確保することを習慣化しましょう。
例え、すぐに成績が向上しなくても、家庭学習が定着すれば、学力は必ず上がります。
1日2時間やって、2日やらないよりは、毎日40分やりましょう。毎日やらないことは、やり方を忘れたり、難しく考え面倒に思って後回しにするものです。大人と同じです。でも、毎日当然のようにする歯磨きや入浴のように勉強が習慣化すれば、当たり前の行為となります。最初は短い時間でも学習が定着すれば、学年が上がるにつれて時間を伸ばしていくことができます。
親はテストなど表面的な結果だけで一喜一憂しがちですが、前よりできることが増えたこと、塾ではどんなことを教わったのか、どの先生が面白いとか、塾のことをたくさん聞いて常に感心を示してあげましょう。
基本的に子どもは友達に負けたくないと思っていますが、勝つために何をしたらよいのかわからなかったり、取り組む前から
「僕(私)なんか、どうせダメだ。」
とあきらめ癖をつけないように、たくさん褒めて励まし、本人をその気にさせるのが親の大きな役目です。
謙遜のつもりでも、決してママ友との会話で
「うちの子はできないから。」
などと口にしてはいけません。子どもは聞いています。僕(私)はできないんだ、お母さんは僕(私)のことをそんな風に思っているんだと自信を失くします。子どもの可能性をつぶしているのは、案外親かもしれません。
今どきの小学生、真剣に打ち込むことがなければ、放課後はだらだらと目的もなくテレビ、ゲーム、インターネットに明け暮れます。公園で身体を使って遊ぶことをしないまま成長し、中学生くらいになると商業施設に集まってゲームをしているのが現状です。そういった生活が習慣化すると、学習習慣を定着させるのは難しいです。
親のほめ言葉にのってくれる小学生のうちに、たくさん褒めて学習習慣を身につけましょう。
中学生になってからでは間に合いません。